
ボットの機能を説明
会話の最初に、ボットにできることを説明します。

複雑なUSPSサービスの中から、さまざまな荷物に適した配送方法と料金の見積もりを支援するチャットボット
課題
USPSは複雑な料金体系と荷物条件を持つ多数の配送サービスを提供しています。しかし現在の料金見積もりフローは、適切な選択肢を見つけて送料を比較する前に、ユーザーがUSPSのサービスを理解していることを前提としています。
USPSには料金体系の異なるFlat RateとPriority Mailがあり、最安の選択肢は荷物の大きさ、重さ、送り先などによって変わります。
料金見積もりでは明確な説明なしにUSPSの専門用語が使われ、慣れていないユーザーには操作が困難です。
解決策
郵便局で実際のUSPSスタッフに相談するように、自然で分かりやすく、一人ひとりに合った方法で最適な配送方法を見つけるチャットボットです。
なぜチャットボットか
会話型UIにはこの課題を解決できる独自の強みがあると考え、チャットボット体験によってUSPSの料金見積もりフローを改善する機会を見いだしました。
荷物ごとの固有条件に合わせて対応できます。
分かりやすい平易な言葉を使い、情報量による負担を軽減します。
対面サービスを基盤とするUSPSでは、会話形式が自然に感じられます。
デザインプロセスと意思決定
荷物の条件に合うUSPS配送サービスを理解・比較し、送料を見積もりながら適切な選択肢を見つけられるチャットボットを目指しました。まず、USPSの郵便局での対面サービスを参考に、一貫したやり取りとなるようボットの人格を定義しました。
平易な言葉を使い、ユーザーのニーズを聞き、関連情報を示す
親切で率直
効率的、簡単、パーソナライズされている
低い
高い
人のようにニーズを聞く一方、長期的な関係を築く必要はありません。
カジュアル
フォーマル
日常的なサービスなので堅すぎる必要はありませんが、公共サービスとして過度にカジュアルになることは避けます。
活発
穏やか
実際のスタッフと同じように落ち着いて対応します。
次に、会話フロー、サンプルシナリオ、意図の学習データ、サンプルスクリプトを定義し、ノーコードのチャットボット開発プラットフォームVoiceflowでプロトタイプを作成しました。

フローチャート
Figmaで見るエンジニア経験から、エラーやエッジケースへの対応が重要だと理解していました。堅牢で柔軟なチャットボットになるよう意図的に設計しました。
入力された郵便番号に対応する都市名を表示し、暗黙的に確認できるようにしました。該当する郵便番号が見つからない場合は、住所を入力して再試行するよう案内します。
制限について説明し、サービス条件ページへのリンクから詳細を確認するよう案内します。
テストと改善
USPSへの習熟度が異なる参加者を対象に、チャットボットのプロトタイプをテストしました。比較のため、既存GUIでも同じタスクを行ってもらいました。
インサイト
意図したボットの人格は伝わりましたが、ユーザーは提案や比較ではなく料金計算だけを行うものと誤解し、満足度と価値の認識が下がりました。
3.16
評価は分かれました。低い評価の人は、ボットが料金を計算するだけだと誤解し、時間をかける価値がないと考えていました。
100 %
全員がプロフェッショナルで率直だと表現し、設計意図と一致しました。
4.3 分
GUIより時間は短縮されませんでした。最適な選択肢への理解を優先したため、想定内の結果です。
改善
1. ボットにできることを説明
チャットボットがどのように支援できるか理解できるよう、機能を明確にしました。

「calculator」という名称から、GUIより使う価値のない単純な計算機だと受け取られていました。

「consultant」へ変更し、サービス比較と提案機能を説明しました。
2. 持ち込み先の郵便局情報を追加
郵便局の場所や営業時間など、持ち込みに関する詳しい案内を求める声が多くありました。

発送元の郵便番号を尋ねるだけで、近隣郵便局の情報は提供していませんでした。

現在地をもとに、近隣郵便局の場所と営業時間を表示するよう改善しました。
3. 3辺の寸法を一度に入力可能に
初期版では幅、高さ、長さを一つずつ尋ねましたが、全参加者がまとめて入力する方を好みました。

幅、高さ、長さを一つずつ質問していました。

すべての寸法を一度に求め、一つだけ入力された場合は残りを追加で尋ねます。
最終デザイン

ボットの機能を説明
会話の最初に、ボットにできることを説明します。

希望を確認
一般的な配送上の希望を一覧で示します。すべてを入力する必要がないよう、効率化のためボタンを使います。

サービスを説明
サービスの概要により、比較の背景と重要性を理解できます。簡潔さを保つため文章を短くし、詳細を知りたい人向けにリンクを用意しました。

寸法と重量を確認
必要な形式で迷わないよう単位を明示し、すべての寸法を一度に入力できます。
一つの寸法だけ入力された場合は、残りを個別に尋ねます。

送り先と発送元を確認
送り先の郵便番号が正しいか暗黙的に確認するため、対応する都市と州を返します。例:98109(Seattle, WA)。
郵便番号が誤っている、または分からない場合は住所の入力を案内します。
次に現在地から発送するかを確認します。はいの場合は現在地を取得し、それ以外は発送元の郵便番号を尋ねます。

持ち込み日時を確認
持ち込み日時を尋ねます。本来はカレンダー入力を実装したかったのですが、Voiceflowの制約により通常のチャット入力を使用しました。

例外品を確認
荷物に例外扱いとなる品物が含まれていないことを確認します。

内容を確認
確認内容を簡潔にしました。誤りがある場合は修正する項目を尋ね、対応する質問へ戻します。

料金見積もりと提案
この会話ではユーザーの希望に合わせて最安の選択肢を提示します。リンクから詳細も確認できます。

追加オプションを確認
テストでは保険など追加オプションへの関心が示されたため、ボットにこの確認を含めました。

会話を終了
振り返り
ユーザーテストでは、チャットボットとGUIの好みが人によって異なることが分かり興味深く感じました。GUIを好む人もいれば、チャットボットを好む人もいます。異なるニーズに応え、それぞれの強みを補完的に活かすため、両方の選択肢を提供する重要性が明らかになりました。